表示段落: 第2部/第6章/1


表示段落: 第2部/第6章/1


1 災害応急対策

1-1 阪神・淡路大震災に対してとった措置

(1) 阪神・淡路大震災に対する総合対策

 兵庫県警察では,平成7年7月に活動を開始した「フェニックス・パトロール隊」を中心に,引き続き,被災地域を中心とした各種パトロール等復興活動に対応した支援活動と被災地の治安維持活動を推進した。

 また,仮設住宅及び復興住宅居住者の安全と安心の確保を目的として平成8年3月に計画した「地域フェニックス・プラン」に沿って,引き続き,居住者の意見や要望等の把握,犯罪や事故の防止,高齢者や身障者等に対する支援等の活動を推進した。

(2) 児童生徒等への支援

 要保護及び準要保護児童・生徒に対する援助

 文部省においては,災害に伴い経済的な理由で就学困難となった小・中学校の要保護及び準要保護児童・生徒に援助を行った市町村に対し,次の援助を行った。 (表6-1-1)

  (表6-1-1) 要保護及び準要保護児童・生徒に対する援助

(3) 災害救助法に基づく応急仮設住宅の供与期間の延長等

 厚生省においては,災害救助法により設置された応急仮設住宅の供与期間の延長及び解体撤去に係る経費100億1,533万円について50億766万円の国庫負担を行った。

  (事業費 10,015,326千円  国費 5,007,663千円)

(4) 災害弔慰金等

 厚生省においては,平成10年度に引き続き,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,本災害により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金,1,375万円について688万円の国庫負担を行った。

  (事業費 13,750千円  国費 6,875千円)

(5) 産業復興支援

 通商産業省においては,阪神・淡路大震災の被災地域における経済復興に資する産業支援体制を整備するため,民活法の支援措置による産業関連基盤施設整備の促進,被災中小企業の再建・復興に向けた支援策の促進を図るとともに,復興に係る企画・調査事業,各種復興関連プロジェクトの実現に向けた支援を行った。

  (国費 174,340千円)

(6) 中小企業対策

 中小企業庁においては,被災中小企業者への支援策として,平成11年度においては次に掲げる措置を講じた。

a 資金調達の円滑化

 政府系中小企業金融三機関(中小企業金融公庫,国民生活金融公庫,商工組合中央金庫)による「災害復旧貸付」の適用を延長し,中小企業の資金供給の円滑化を図った。

 また,中小企業信用保険法の特例措置を講じた。

b 操業の早期再開の支援等

 中小企業総合事業団の高度化融資により,仮設工場・店舗等,貸工場・貸店舗等の整備を行った。

c その他の措置

 官公需確保対策,中小企業者からの相談への対応等を実施した。

(7) 災害義援金の郵送振替による無料取扱い

  (表6-1-2) 災害義援金の郵送振替による無料取扱い

(8) 建設省における対策

a

 地震により山崩れが発生し土石流等の土砂災害の発生が懸念される六甲山系において,砂防事業,地すべり対策事業,急傾斜地崩壊対策事業を推進した。

b

 土砂災害に対する安全性を高め,緑豊かな都市環境と景観の保全・創出に資する「都市山麓グリーンベルト」の整備を継続して実施した。

(9) 税制上の措置

 地方税については,平成10年度に引き続き,関係地方公共団体において,固定資産税及び事業所税に係る減免措置等が講じられた。

 また,平成10年度に引き続き,被災市街地復興推進地域内において行われる土地区画整理事業に伴う復興共同住宅区内の土地の共有持分の取得等の不動産の取得に係る不動産取得税及び特別土地保有税の非課税措置,阪神・淡路大震災により滅失・損壊した鉄道施設等の復旧資産及び被災家屋の代替家屋に係る固定資産税及び都市計画税の特例措置が講じられるとともに,被災家屋の代替家屋に係る不動産取得税の特別措置が新たに講じられた。

(10) 消防防災機関の防災活動

 消防庁においては,「防災まちづくり事業」及び「緊急防災基盤整備事業」に基づき,地方単独事業による防災センター等の整備に対し支援を行った。

1-2 平成11年6月23日から7月3日までの梅雨前線豪雨に対してとった措置

(1) 政府調査団の現地への派遣及び災害対策関係省庁連絡会議の開催

 6月30日10時より,災害対策関係省庁連絡会議を開催し,関谷国土庁長官(当時)を団長とする政府調査団を広島県に派遣することを決定するとともに,[1]行方不明者の捜索救助に全力をあげること,[2]これまでに生じた災害に対し適切に対応を続け,復旧が速やかに進められるよう対応すること,[3]関係機関は今後とも迅速かつ的確な情報の収集・伝達を行い,関係地方公共団体も含め,緊密な連携を図り,警戒体制に万全を期すこと,[4]事態の推移に応じ必要があれば災害対策関係省庁連絡会議を開催する等,関係省庁の連絡を密にしていくこと等を確認した。

 政府調査団は6月30日から7月1日にかけて,関谷国土庁長官(当時)を団長とする12省庁27名の陣容で,広島県内の被災現地を視察した。

 政府調査団帰京後の7月1日22時より,第2回災害対策関係省庁連絡会議を開催し,現地調査について報告を行うとともに,これまでに生じた災害に対し適切に対応していくこと,及び上記の[1]から[4]の事項を確認した。

(2) 警察庁における対応

 警察庁及び関係管区警察局においては,「災害警備連絡室」等を設置して,情報の収集及び関係機関との連絡調整等に当たった。

 広島県その他関係都道府県警察では,「災害警備本部」等を設置して,救出救助活動,住民の避難誘導及び交通規制等に当たるとともに,鳥取県警察広域緊急援助隊及び山口県警察広域緊急援助隊等が,被害の大きかった広島県において救出救助活動等に当たった。

(3) 防衛庁における対応

 福岡,兵庫及び広島県知事からの災害派遣要請を受け,6月29日から7月2日までに,延べ約780名を派遣し,人命救助,行方不明者の捜索,水防活動,堤防決壊箇所の復旧,偵察活動,給水支援等の活動を実施した。

(4) 科学技術庁における対応

 科学技術庁防災科学技術研究所においては,研究者3名が豪雨発生機構の解明に必要な現地データの収集及びマサ土に集中した土砂崩れの原因解明のための現地調査を行った。

(5) 国土庁における対応

a

 6月29日12時30分「情報対策室」を設置し,関係機関から情報収集を行うとともに,官邸,関係省庁に情報連絡を行った。

b

 被災者生活再建支援法の適用

 広島県全域に被災者生活再建支援法を適用し,同法の用件に合致する被災世帯の内,65世帯に合計5,368万5千円の被災者生活再建支援金を支給し,国はその半額を補助した。

(6) 災害救助法の適用

 厚生省においては,広島県広島市,呉市,福岡県福岡市において災害救助法を適用し,避難所の設置,応急仮設住宅の供与,炊き出し等による食品の給与,被服・寝具等生活必需品の給与等を実施した。また,救助に擁した費用1億8,672万6千円に対して9,336万3千円の国庫負担を行った。

  (事業費 186,726千円 国費 93,363千円)

(7) 災害弔慰金

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,本災害により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金1億750万円について5,375万円の国庫負担を行った。

  (事業費 107,500千円 国費 53,750千円)

(8) 農林水産省における対応

 次の措置を講じた。

a 災害対策本部等の設置及び担当官の派遣

 6月29日に林野庁長官を本部長とする「林野庁6月末梅雨前線豪雨災害対策本部」を設置した。また,30日には松下政務次官,林野庁長官他担当官を災害現地に調査のため派遣した。

b 激甚災害法の適用

 本災害が「6月16日から7月4日までの間における梅雨前線による豪雨」として激甚災害に指定されたことにより,農地,農業用施設等の早期復旧を図るため,農地,農業用施設及び林道施設災害復旧事業に係る国庫補助率の嵩上げ措置を行った。

(9) 中小企業対策

 中小企業庁では,6月29日に広島県及び福岡県における政府系中小企業金融三機関及び信用保証協会の各支店に相談窓口を設置するとともに,政府系中小企業金融三機関に「災害復旧貸付」の適用を開始した。

(10) 運輸省における対応

 岡山県水島港,広島県広島港,福岡県博多港において6月23日〜7月3日の豪雨による河川からの土砂・流木塵の流出により航路・泊地が埋塞したため,作業船により土砂浚渫及び流木塵の回収処分を行い機能回復を図った。

 佐賀県星賀港,長崎県郷ノ浦港においては,道路法面が被災し,地滑り抑止工事等を行い安定を図った。

(11) 気象庁における対応

 本庁および各地方気象台等において,大雨や洪水に関する情報並びに警報,注意報を適時発表し警戒を呼びかけた。また,二次災害防止に必要な気象情報の提供を関係省庁及び自治体等へ随時行った。

(12) 郵政省における対応

1 郵便葉書等の無償交付

 次のとおり被災世帯に対し,郵便葉書及び郵便書簡を無償交付した。 (表6-1-3)

  (表6-1-3) 郵便葉書等の無償交付

2 被災者が差し出す郵便物の料金免除

 次のとおり被災者が差し出す郵便物の料金免除を行った。 (表6-1-4)

  (表6-1-4) 被災者が差し出す郵便物の料金免除

3 救助用の現金又は物品を内容とする郵便物の料金免除

 次のとおり被災者の救助を行う団体にあてた救助用郵便物の料金免除を行った。 (表6-1-5)

  (表6-1-5) 救助用の現金又は物品を内容とする郵便物の料金免除

4 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

  (表6-1-6) 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

5 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

  (表6-1-7) 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

6 郵便局舎等火災復旧事業

 災害により被害を受けた郵便局舎等について,復旧事業を行った。

  (国費 17,531千円)

(13) 特設公衆電話等(無料)の設置

 西日本電信電話株式会社においては,被災者等の通信手段を確保するため,避難所等39ヶ所に特設公衆電話101台(無料)を設置した。

(14) 放送受信料の免除

 NHKにおいては,次のとおり放送受信料の免除を実施した。 (表6-1-8)

  (表6-1-8) 放送受信料の免除

(15) 建設省における対応

 次の措置を講じた。

a

 本省に「6月末梅雨前線豪雨災害対策本部」を設置(6月30日)し,被害状況の把握等に努めた。また,同日,建設大臣が広島県を,建設政務次官が福岡県の被災現地を視察した。

b

 福岡市の地下鉄・地下街等の浸水状況について四省庁(国土,運輸,建設,自治省消防庁)合同調査を実施した。

c

 被災箇所のうち必要なものについては,応急復旧工事を実施するよう地方公共団体に指導した。

(16) 地方交付税による措置

 自治省においては,大きな被害を受けた広島県下22市町,山口県下9町村,長野県下4市町に対し,地方交付税法第16条第2項の規定に基づき,9月に定例交付すべき普通交付税の一部11,067百万円を繰上げ交付した。

(17) 災害応急対策等

 消防庁では,6月26日に第1次応急体制をとり,関係地方公共団体からの情報収集を行った。29日には第2次応急体制をとり,全国の都道府県に「大雨警戒情報」を発出し警戒強化を要請するとともに,災害対策連絡室を設置した。また,各都道府県に災害弱者施設の災害対策の周知徹底を図るよう緊急通知を行った。

1-3 平成11年8月13日〜15日の大雨に対してとった措置

(1) 警察庁における対応

 警察庁及び関係管区警察局においては,「災害警備連絡室」等を設置して,情報の収集及び関係機関との連絡調整等に当たった。

 関係都道府県警察では,「災害警備本部」等を設置して,ヘリコプター等による救出救助活動,行方不明者の捜索活動,住民の避難誘導及び交通規制等に当たった。

(2) 防衛庁における対応

 神奈川県知事からの災害派遣要請を受け,8月14日から8月25日までに延べ約2,190名を派遣し,山北町玄倉川において行方不明者の捜索及び救出活動及び相模川座架依り橋付近において中洲に取り残された3名の人命救助を行った。

(3) 国土庁における対応

 8月14日14時「情報対策室」を設置し,関係機関から情報収集を行うとともに,官邸,関係省庁に情報連絡を行った。

(4) 農林水産省における対応

 次の措置を講じた。

a

 本災害が「8月10日から同月20日までの間の豪雨」として激甚災害に指定されたことにより,農地,農業用施設及び林道施設災害復旧事業に係る国庫補助率の嵩上げ措置を行った。

b

 既住貸付制度資金の償還猶予等

 関係機関に対して既住貸付制度資金の償還猶予等及び災害関係資金の円滑な融通について指導した。

(5) 気象庁における対応

 本庁および各地方気象台等において,大雨や洪水に関する情報並びに警報,注意報を適時発表し警戒を呼びかけた。また,二次災害防止に必要な気象情報の提供を関係省庁及び自治体等へ随時行った。

(6) 建設省における対応

a

 14日,情報収集体制強化のため連絡員を配備するとともに,地方支部に対し排水ポンプ車等の出動を指示した。また,15日及び16日に災害対策用ヘリコプター「あおぞら」号を派遣し,現地調査を行った。

b

 被災箇所のうち必要なものについては,応急復旧工事を実施するよう地方公共団体に指導した。

(7) 災害応急対策等

 消防庁では,8月14日に第1次応急体制をとり,関係地方公共団体から情報を収集するとともに,適切な対応をとるよう要請した。

1-4 台風第16号に対してとった措置

(1) 警察庁における対応

 警察庁及び関係管区警察局においては,「災害警備連絡室」等を設置して,情報の収集及び関係機関との連絡調整等に当たった。

 関係都道府県警察では,「災害警備本部」等を設置して,救出救助活動,行方不明者の捜索活動,住民の避難誘導及び交通規制等に当たった。

(2) 災害弔慰金

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,本災害により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金3,000万円について1,500万円の国庫負担を行った。

  (事業費 30,000千円 国費 15,000千円)

(3) 農林水産省における対応

 次の措置を講じた。

a

 天災融資法の適用

 「9月13日から同月25日までの間の豪雨及び暴風雨」として天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法を適用し,被害を受けた農林漁業者に対し,低利の経営資金を融通する措置を講じた。

b

 本災害が「9月13日から同月25日までの間の豪雨及び暴風雨」として激甚災害に指定されたことにより,農地,農業用施設及び林道施設等災害復旧事業に係る国庫補助率の嵩上げ措置,天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置の特例措置を講ずるとともに,森林災害復旧事業に対する補助を行った。

c

 農業共済金の早期かつ円滑な支払

 被害状況を早急に調査の上,損害評価を迅速・的確に行い関係団体に対して農業共済金を早期に支払うよう指導した。

d

 既住貸付制度資金の償還猶予等

 関係機関に対して既住貸付制度資金の償還猶予等及び災害関係資金の円滑な融通について指導した。

(4) 運輸省における対応

 大分県佐賀関港において台風16号の豪雨により河川から流木塵が流出し,泊地が埋塞したため,作業船により回収処分を行い機能回復を図った。

 大分県津久見港において,道路法面が崩壊したため,崩落した土砂を撤去し,モルタル吹付等により安定を図った。

(5) 気象庁における対応

 本庁および各地方気象台等において,台風に関する情報並びに暴風,大雨等に関する警報,注意報さらに全般・地方海上警報を適時発表し警戒を呼びかけた。また,二次災害防止に必要な気象情報の提供を関係省庁及び自治体等へ随時行った。

(6) 建設省における対応

 次の措置を講じた。

a

 本省においては,9月15日,緊急体制を発令し,被害状況の把握等に務めた。また,地方建設局においては内水排除のため被災現地に排水ポンプ車等を派遣した。

b

 被災箇所のうち必要なものについては,応急復旧工事を実施するよう地方公共団体に指導した。

(7) 災害応急対策等

 消防庁では,9月14日に全国の都道府県に「大雨警戒情報」を通知し,警戒強化を要請するとともに,15日には第1次応急体制をとり,関係地方公共団体から情報収集をすると共に,適切な対応をとるよう要請した。

1-5 平成11年台風第18号と前線に伴う大雨に対してとった措置

(1) 政府調査団の現地への派遣及び関係省庁連絡会議の開催

 9月24日13時より,災害対策関係省庁連絡会議を開催し,政府調査団を派遣することを決定するとともに,[1]行方不明者の捜索救助に全力をあげること,[2]これまで生じた被害に対し適切に対応を続け,復旧が速やかに進められるよう対応すること,[3]関係機関は今後とも迅速かつ的確に情報の収集・伝達を行い,関係地方公共団体も含め,緊密な連携を図り,警戒体制に万全を期すること,[4]事態の推移に応じ必要があれば,災害対策関係省庁連絡会議を開催する等,関係省庁の連携を密にしていくこと,等を確認した。

 政府調査団は9月25日に関谷国土庁長官(当時)を団長とする12省庁29名からなる陣容で,熊本県の被災現地を視察した。

 政府調査団帰京後の9月25日22時より,第2回災害対策関係省庁連絡会議を開催し,政府調査団に係る報告を行い,これまでに生じた被害に対し適切に対応を続けていくこと,及び上記の[1]から[4]の事項を確認した。

(2) 警察庁においてとった措置

 警察庁及び関係管区警察局においては,「災害警備連絡室」等を設置して,情報の収集及び関係機関との連絡調整等に当たった。

 関係都道府県警察では,「災害警備本部」等を設置して,舟艇等による救出救助活動,行方不明者の捜索活動,住民の避難誘導及び交通規制等に当たった。

(3) 防衛庁においてとった措置

 山口県知事,大分県知事,第7管区海上保安本部長からの災害派遣要請を受け,9月24日から9月26日までに,延べ約120名を派遣し,防府市内及び大分県九重町において給水支援,関門海峡において海底に沈降したコンテナの捜索を実施した。

(4) 国土庁における対応

a

 9月24日10時「情報対策室」を設置し,関係機関から情報収集を行うとともに,被害及び対応状況をとりまとめ,官邸,関係省庁に伝達した。また,24日,被害現況を確認するため,防災局防災企画官をはじめ4名からなる情報先遣チームを高潮被害のあった熊本県不知火町に派遣した。

b

 被災者生活再建支援法の適用

 愛知県豊橋市,山口県下関市,宇部市,山口市,防府市,小野田市,大畠町,秋穂町,阿知須町,山陽町,福岡県北九州市及び熊本県全域に被災者生活再建支援法を適用し,同法の用件に合致する被災世帯の内,238世帯に合計17,712万6千円の被災者生活再建支援金を支給し,国はその半額を補助した。

  (事業費 176,646千円  国費 88,323千円)

(5) 税務行政上の措置

 大蔵省においては,次のとおり税務行政上の措置を講じた。

a 申告,納付等の期限の延長

 災害により,申告,納付等をその期限までに行うことができないと認められる納税者について,その申請に基づき,災害によるやむを得ない理由のやんだ日から2ヶ月以内の日を期日として指定し,申告,納付等の期限を延長した。

b 納税の猶予

 災害により,その財産に相当の損害を受けた納税者及び国税を一時に納税することができないと認められる納税者について,その申請に基づき,1年以内の期間についてその国税の全部又は一部の納税を猶予した。

(6) 災害救助法の適用

 厚生省においては,山口県山口市,下関市,宇部市,防府市,小野田市,玖珂郡大畠町,吉敷郡秋穂町,吉敷郡阿知須町,厚狭郡山陽町,熊本県熊本市,宇土市,宇土郡不知火町,下益城郡松橋町,下益城郡小川町,八代郡鏡町,八代郡龍北町,天草郡竜ヶ岳町,天草郡御所浦町,福岡県北九州市において災害救助法を適用し,避難所の設置,応急仮設住宅の供与,炊き出し等による食品の給与,被服・寝具等生活必需品の給与等を実施した。また,救助に要した費用1億2,890万6千円に対して6,445万3千円の国庫負担を行った。

  (事業費 128,906千円  国費 64,453千円)

(7) 災害弔慰金

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,本災害により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金6,250万円について3,125万円の国庫負担を行った。

  (事業費 62,500千円  国費 31,250千円)

(8) 農林水産省における対応

 次の措置を講じた。

a

 災害対策本部等の設置及び担当官の派遣

 9月24日に「台風18号災害対策関係局庁連絡会議」を設置するとともに,同日熊本県不知火町の高潮被災地に水産庁の担当官を派遣し,25日には松下政務次官を熊本の災害現場へ調査のため派遣した。

b

 天災融資法の適用

 「9月13日から同月25日までの間の豪雨及び暴風雨」として天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置法を適用し,被害を受けた農林漁業者に対し,低利の経営資金を融通する措置を講じた。

c

 本災害が「9月13日から同月25日までの間の豪雨及び暴風雨」として激甚災害に指定されたことにより,農地,農業用施設及び林道施設等災害復旧事業に係る国庫補助率の嵩上げ措置,天災による被害農林漁業者等に対する資金の融通に関する暫定措置の特例措置を講ずるとともに,森林災害復旧事業に対する補助を行った。

d

 農業共済金の早期かつ円滑な支払い

 被害状況を早急に調査の上,損害評価を迅速・的確に行い関係団体に対して農業共済金を早期に支払うよう指導した。

e

 既往貸付制度資金の償還猶予等

 関係機関に対して既往貸付制度資金の償還猶予等及び災害関係資金の円滑な融通について指導した。

(9) 中小企業対策

 中小企業庁では,9月24日に山口県,熊本県及び福岡県における政府系中小企業金融三機関及び信用保証協会の各支店に相談窓口を設置するとともに,政府系中小企業金融三機関に「災害復旧貸付」の適用を開始した。

(10) 運輸省における対応

 護岸,防波堤,浮棧橋等340か所に及んだ被害に対し,浮棧橋等75か所については応急復旧工事を実施し,緊急に機能回復を図ったほか,その他の施設についても早期復旧を図った。

(11) 気象庁における対応

 本庁および各地方気象台等において,台風に関する情報並びに暴風,大雨等に関する警報,注意報さらに全般・地方海上警報を適時発表し警戒を呼びかけた。また,二次災害防止に必要な気象情報の提供を関係省庁及び自治体等へ随時行った。

(12) 郵政省における対応

1 郵便葉書等の無償交付

 次のとおり被災世帯に対し,郵便葉書及び郵便書簡を無償交付した。 (表6-1-9)

  (表6-1-9) 郵便葉書等の無償交付

2 被災者が差し出す郵便物の料金免除

 次のとおり被災者が差し出す郵便物の料金免除を行った。 (表6-1-10)

  (表6-1-10) 被災者が差し出す郵便物の料金免除

3 救助用の物品又は現金を内容とする郵便物の料金免除

 次のとおり被災者の救助を行う団体にあてた救助用郵便物の料金免除を行った。 (表6-1-11)

  (表6-1-11) 救助用の物品又は現金を内容とする郵便物の料金免除

4 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

  (表6-1-12) 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

5 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

  (表6-1-13) 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

6 郵便局舎等災害復旧事業

 災害により被害を受けた郵便局舎等について,復旧事業を行った。

  (国費 66,762千円)

(13) 特設公衆電話等(無料)の設置

 西日本電信電話株式会社においては,被災者等の通信手段を確保するため,避難所1ケ所に特設公衆電話14台(無料)を設置した。

(14) 放送受信料の免除

 NHKにおいては,次のとおり放送受信料の免除を実施した。 (表6-1-14)

  (表6-1-14) 放送受信料の免除

(15) 建設省における対応

 次の措置を講じた。

a

 本省に「台風18号災害対策本部」を設置(9月24日)し,被害状況の把握等に努めた。また,同日,本省職員等を高潮災害現地に派遣し調査を行った。

b

 地方建設局においては,災害対策用ヘリコプター「はるかぜ」号を現地調査のため出動させるとともに,対策本部車等を高潮災害現地へ派遣した。

c

 被災箇所のうち必要なものについては,応急復旧工事を実施するよう地方公共団体に指導した。

(16) 地方交付税による措置

 自治省においては,大きな被害を受けた山口県下19市町村,熊本県下9市町,広島県下7町村,鹿児島県下1町に対し,地方交付税法第16条第2項の規定に基づき,11月に定例交付すべき普通交付税の一部6,378百万円を繰上げ交付した。

(17) 災害応急対策等

 消防庁では,9月21日に全国の都道府県に「大雨警戒情報」を通知し,警戒強化を要請するとともに,24日には,消防庁次長を長とする災害対策連絡室を設置し,関係地方公共団体から情報収集を行った。

 また,25日には消防庁審議官を被災現地に派遣し調査を実施した。

1-6 平成11年10月27日からの大雨に対してとった措置

(1) 警察庁における対応

 警察庁及び関係管区警察局においては,「災害警備連絡室」等を設置して,情報の収集及び関係機関との連絡調整等に当たった。

 関係都道府県警察では,「災害警備本部」等を設置して,救出救助活動,行方不明者の捜索活動,住民の避難誘導及び交通規制等に当たった。

(2) 防衛庁における対応

 青森県知事,岩手県知事からの災害派遣要請を受け,10月28日から11月3日までに,延べ約700名を派遣し,青森県八戸市内馬淵川で流された行方不明者の捜索,浅水川の決壊により孤立した八戸市内の学校及び住宅地3カ所に対するボートによる孤立者の救助等を実施し,岩手県九戸郡軽米地区においては給水支援を実施した。

(3) 国土庁における対応

a

 国土庁においては,関係機関から情報収集を行うとともに,被害及び対応状況をとりまとめ,官邸,関係省庁に伝達した。

b

 被災者生活再建支援法の適用

 岩手県軽米町に被災者生活再建支援法を適用し,同法の用件に合致する被災世帯の内,21世帯に合計1,760万円の被災者生活再建支援金を支給し,国はその半額を補助した。

  (事業費 17,600千円  国費 8,800千円)

(4) 災害救助法の適用

 厚生省においては,青森県八戸市,岩手県九戸郡軽米町において災害救助法を適用し,避難所の設置,応急仮設住宅の供与,炊き出し等による食品の給与,被服・寝具等生活必需品の給与等を実施した。また,救助に要した費用1億6,701万6千円に対して8,350万8千円の国庫負担を行った。

  (事業費 167,016千円  国費 83,508千円)

(5) 災害弔慰金

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,本災害により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金1,000万円について500万円の国庫負担を行った。

  (事業費 10,000千円  国費 5,000千円)

(6) 農林水産省における対応

 次の措置を講じた。

a

 担当官の派遣

 11月18日,青森県及び岩手県の災害現地へ担当官を派遣した。

b

 本災害が「10月27日及び同月28日の豪雨」として激甚災害に指定されたことにより,農地,農業用施設及び林道施設災害復旧事業に係る国庫補助率の嵩上げ措置を行った。

c

 既往貸付制度資金の償還猶予等

 関係機関に対して既往貸付制度資金の償還猶予等及び災害関係資金の円滑な融通について指導した。

(7) 中小企業対策

 中小企業庁では,10月29日に青森県及び岩手県における政府系中小企業金融三機関及び信用保証協会の各支店に相談窓口を設置するとともに,政府系中小企業金融三機関に「災害復旧貸付」の適用を開始した。

(8) 気象庁における対応

 本庁および各地方気象台等において,大雨や洪水に関する情報並びに警報,注意報を適時発表し警戒を呼びかけた。また,二次災害防止に必要な気象情報の提供を関係省庁及び自治体等へ随時行った。

(9) 郵政省における対応

1 被災者が差し出す郵便物の料金免除

 次のとおり被災者が差し出す郵便物の料金免除を行った。 (表6-1-15)

  (表6-1-15) 被災者が差し出す郵便物の料金免除

2 救助用の現金又は物品を内容とする郵便物の料金免除

 次のとおり被災者の救助を行う団体にあてた救助用郵便物の料金免除を行った。 (表6-1-16)

  (表6-1-16) 救助用の現金又は物品を内容とする郵便物の料金免除

3 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

  (表6-1-17) 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

4 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

  (表6-1-18) 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

(10) 特設公衆電話等(無料)の設置

 東日本電信電話株式会社においては,被災者等の通信手段を確保するために避難所3ヶ所に特設公衆電話27台を設置し,村役場等3か所に衛星携帯電話4台を配備した(いずれも無料)。

 また,被災者の安否確認のための災害用伝言ダイヤルを運用した。

(11) 放送受信料の免除

 NHKにおいては,次のとおり放送受信料の免除を実施した。 (表6-1-19)

  (表6-1-19) 放送受信料の免除

(12) 建設省における対応

 次の措置を講じた。

a

 本省においては,10月28日,緊急体制を発令し被害状況の把握等に努めた。また,地方建設局においては対策本部車等を被災現地へ派遣した。

b

 被災箇所のうち必要なものについては,応急復旧工事を実施するよう地方公共団体に指導した。

(13) 災害応急対策等

 消防庁では,関係地方公共団体から情報収集をするとともに,適切な対応をとるよう要請した。

1-7 東海村ウラン加工施設における臨界事故に対してとった措置

(1) 政府の対応

 科学技術庁長官を本部長とする事故対策本部から報告を受けた政府は,事態の深刻さにかんがみ,9月30日21時,小渕内閣総理大臣を本部長,関係閣僚を構成員とする政府対策本部を総理大臣官邸危機管理センターに設置し,現地に内閣危機管理監,国土庁長官官房審議官,消防庁審議官等を含む関係省庁幹部職員等を派遣した。

 また,今回の事故対応の教訓を踏まえ,「原子力災害対策特別措置法」の制定及び「核原料物質,核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」の一部改正により法制面の整備を行うとともに,平成11年度第2次補正予算で,約1,268億円を計上した。また,原子力災害危機管理関係省庁会議において,原子力災害対策のあり方等について検討を行い,原子力災害危機管理に関する報告書を発表するなどした。

(2) 警察庁における対応

 警察庁及び関東管区警察局においては,「事故対策警備本部」等を設置して,情報の収集及び関係機関との連絡調整等に当たるとともに,現地に警察庁職員を派遣して,茨城県警察及び関係機関との緊密な連携を図った。

 茨城県警察では,「事故対策警備本部」を設置して,住民の避難誘導,周辺の交通規制等に当たった。

(3) 防衛庁における対応

 茨城県知事からの災害派遣要請を受け,9月30日から10月4日まで,陸上自衛隊第101化学防護隊等の人員延べ約360名,車両延べ約130両を勝田駐屯地等に派遣,待機させた。

(4) 科学技術庁の対応

 9月30日午前11時19分,JCOの規制担当省庁である科学技術庁に事故の第一報がもたらされ,これを受け,現地の運転管理専門官に直ちにJCOに向かうよう指示,緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムによるモニタリングポストデータの監視開始,関係機関へのモニタリング支援要請を行った。

 事故の状況把握後,事態を緊急時と判断して,防災基本計画に基づく政府の事故対策本部(本部長は科学技術庁長官)を設置した。

 一方,現地体制としては,原子力安全局次長他を派遣し,午後3時30分頃に科学技術庁現地対策本部を設置して対応にあたった。

(5) 国土庁における対応

 事故発生の情報入手直後から,「情報対策室」を設置し,関係機関から情報収集を行った。

(6) 厚生省における対応

a

 厚生省においては,茨城県那珂郡東海村,那珂郡那珂町において災害救助法を適用し,避難所の設置,炊き出し等による食品の給与,被服・寝具等生活必需品の給与等を実施した。また,救助に要した費用2,274万円に対して1,137万円の国庫負担を行った。

  (事業費 22,740千円  国費 11,370千円)

b

 職員を現地に派遣し,現地情報の把握に努めるとともに健康危機管理調整会議を中心とした省内対策本部を設置。国立水戸病院等において現地住民を対象とした健康診断等を実施するとともに,国立病院東京災害医療センター等から重篤な被ばく者が入院する放射線医学総合研究所に看護婦を派遣した。さらに,茨城県が実施した住民の健康診断等への財政支援を実施した。

  (国費 23,000千円)

(7) 農林水産省における対応

 農産物等の安全性が確認されるまでの間,事故現場から半径10km以内について出荷自粛等を関連団体を通じて要請する一方,茨城県,厚生省と連携して,農林水産物等の被ばくに関するサンプリング調査・分析を行い,その結果,安全性が確認されたため,10月2日に政府としての安全宣言を発表した。

 安全宣言後は茨城県産農産物の安全性について,関係者及び消費者等への情報提供等を行い,風評被害の防止に努めた。

 また,事故の影響を被った農業者等に対しては,経営に必要な資金の円滑な融通及び既貸付金の償還猶予等が図られるよう関係金融機関等に対して要請を行った。

(8) 中小企業対策

 中小企業庁では,10月1日に茨城県における政府系中小企業金融三機関及び信用保証協会の各支店に相談窓口を設置するとともに,政府系中小企業金融三機関に「災害復旧貸付」の適用を開始した。

(9) 海上保安庁における対応

 本庁及び第三管区海上保安本部並びに那珂湊海上保安部に対策本部を設置し,海上における航行警報を発令し,付近航行船舶に対し注意喚起を実施した。

(10) 気象庁における対応

 現地対策本部に職員を急派するとともに,本庁及び各地方気象台等において,放射能影響の把握等に必要な気象情報を関係自治体等に随時提供した。また,環境放射線モニタリングを実施して取りまとめ結果を公表した。

(11) 郵政省における対応

1 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

  (表6-1-20) 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

2 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

  (表6-1-21) 災害義援金の郵便振替による無料取扱い

(12) 特設公衆電話等(無料)の設置

 東日本電信電話株式会社においては,緊急避難者等の通信手段を確保するために避難所1ヶ所に特設公衆電話4台を設置し,村役場1ヶ所に衛星携帯電話4台を配備した(いずれも無料)。

 また,緊急避難者の安否確認のための災害用伝言ダイヤルを運用した。

(13) 建設省における対応

a

 9月30日,本省及び地方建設局において警戒体制を発令し,情報収集等に努めた。

b

 久慈川等の水質及び道路植栽帯表土のウラン濃度分析結果を現地政府対策本部へ提供した。また,下水処理場での水質測定指導,国営常陸海浜公園の開園,建設工事の中止及び自粛の要請等の措置を行った。

(14) 地方交付税による措置

 自治省においては,大きな被害を受けた茨城県下1町に対し,地方交付税法第16条第2項の規定に基づき,11月に定例交付すべき普通交付税の一部226百万円を繰上げ交付した。

(15) 消防庁等における対応

 消防庁においては,現地からの通報を受け午後1時に「災害警戒連絡室」を設置した。その後「消防庁対策本部」に改組して体制を強化し,関係地方公共団体から災害状況及び市町村の対応状況に関する情報を集約して関係省庁等に提供した。また,茨城県,同県内市町村及び消防機関に対して,広報・避難,緊急搬送体制の確立を要請した。

 重篤な被ばく者3人については,東海村消防本部の救急車によって国立水戸病院へ搬送した後,茨城県防災ヘリコプター及び千葉市消防局の救急車によって科学技術庁放射線医学総合研究所へ搬送した。

1-8 その他の災害に対してとった措置

(1) 雲仙岳噴火による災害に対してとった措置

 郵政省においては,災害義援金の郵便振替による無料取扱いを実施した。 (表6-1-22)

  (表6-1-22) 雲仙岳噴火による災害に対してとった措置

(2) 平成10年台風10号に対してとった措置

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,平成10年台風10号により障害を受けられた者に対し支給した災害障害見舞金250万円について125万円の国庫負担を行った。

  (事業費 2,500千円  国費 1,250千円)

(3) 7月21日大雨に対してとった措置

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,7月21日大雨により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金250万円について125万円の国庫負担を行った。

  (事業費 2,500千円  国費 1,250千円)

(4) 7月23日諌早市大雨に対してとった措置

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,7月23日諌早市大雨により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金250万円について125万円の国庫負担を行った。

  (事業費 2,500千円  国費 1,250千円)

(5) 8月27日から28日の対馬地方大雨に対してとった措置

a

 災害救助法の適用

 厚生省においては,長崎県下県郡豊玉町において災害救助法を適用し,避難所の設置,炊き出し等による食品の給与,被服・寝具等生活必需品の給与等を実施した。また,救助に要した費用135万6千円に対して67万8千円の国庫負担を行った。

  (事業費 1,356千円 国費 678千円)

b

 災害弔慰金

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,本災害により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金250万円について125万円の国庫負担を行った。

  (事業費 2,500千円  国費 1,250千円)

c

 郵政省においては,次のとおり災害義援金の郵送振替による無料取扱いを実施した。 (表6-1-23)

  (表6-1-23) 災害義援金の郵送振替による無料取扱い

d

 被災者が差し出す郵便物の料金免除 (表6-1-24)

 次のとおり被災者が差し出す郵便物の料金免除を行った。

  (表6-1-24) 被災者が差し出す郵便物の料金免除

e

 救助用の現金を内容とする郵便物の料金免除 (表6-1-25)

 次のとおり被災者の救助を行う団体にあてた救助用郵便物の料金免除を行った。

  (表6-1-25) 救助用の現金を内容とする郵便物の料金免除

(6) 9月7日大雨に対してとった措置

 厚生省においては,災害弔慰金の支給等に関する法律に基づき,9月7日大雨により死亡した者の遺族に対し支給した災害弔慰金250万円について125万円の国庫負担を行った。

  (事業費 2,500千円  国費 1,250千円)

(7) 有珠山噴火災害に関してとった措置

a

 北海道開発庁においては,本庁及び北海道開発局に対策本部を設置し,災害対策用ヘリコプター,災害対策車などを現地に出動・配備して現地の情報収集・監視を行うとともに,情報伝達経路を確保し即応体制をとった。

b

 運輸省においては,本省及び北海道運輸局に対策本部を設置し,航空関係者,鉄道事業者等に注意喚起を行い,交通の安全の確保に万全を期した。また,観光関係団体に対しても,注意喚起するとともに,新たな観光客が立ち入ることのないよう所要の措置をとることを要請する等の措置を行った。

c

 海上保安庁においては,本庁及び第一管区海上保安本部に対策本部を設置し,付近住民の避難及び物資の輸送に備え,巡視船艇11隻,航空機10機を現場海域に配備し即応体制をとった。

d

 郵政省においては,次のとおり郵便貯金,郵便為替等の非常取扱いを実施した。 (表6-1-26)

  (表6-1-26) 郵便貯金,郵便為替等の非常取扱い

e

 建設省においては,噴火前の3月29日に担当官を現地に派遣し,噴火による災害を想定した各種調査を行い,3月31日に本省に対策本部を設置した。また,火山活動の状況に応じて,道央道室蘭IC〜長万部IC間,一般国道及び道道各3路線で通行禁止措置を講じた。

f

 建設省国土地理院においては,3月29日より,職員3名を現地に派遣し,山体の動きを無人で連続観測できる臨時GPS観測点の設置候補地の選定を行った。

(8) 激甚災害及びこれに対し適用すべき措置の指定

 政府においては,次の災害に対し激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律を適用することとし,激甚災害及びこれに対し適用すべき措置の政令指定を行った。 (表6-1-27) a

  (表6-1-27) a 激甚災害指定基準によるもの

  (表6-1-27) b 局地激甚災害指定基準によるもの

 

 (参考)

 

 (防衛庁)

 平成11年度災害派遣の実績 (表6-1-28)

  (表6-1-28) 平成11年度災害派遣の実績

 

 (気象庁)

 平成11年に発表した気象等警報,津波予報の回数について

 [気象等警報] (表6-1-29)

  (表6-1-29) 気象等警報

 [津波予報] (表6-1-30)

  (表6-1-30) 津波予報

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