表示段落: 第1部/第4章/4/4-1/(3)/a
a 技術協力
(a) 研修
開発途上国の技術者や行政官等を研修員として我が国に受け入れ,防災分野の専門的知識・技術の移転を行うことを目的として,様々な研修を行っている( 表4-4-1 )。
(表4-4-1) 平成12年度集団研修実績における防災関係の主な事例
また,国際協力事業団(JICA)は,開発途上国において当該国及びその周辺国の技術者等を対象とした第三国研修を実施している( 表4-4-2 )。
(b) 専門家派遣
国際協力事業団(JICA)は,開発途上国に専門家を派遣し,現地での防災に関する技術移転を行っている。
(c) プロジェクト方式技術協力
国際協力事業団(JICA)は,専門家の派遣研修員の受入れ及び機材の供与という3つの協力形態を組み合わせて一つの事業として実施するプロジェクト方式技術協力を実施している( 表4-4-3 )。
(d) 開発調査事業
開発途上国における開発計画の推進に寄与するため,我が国は開発調査事業として,様々な防災事業に関連する可能性調査あるいは基本計画の策定等について協力を実施している。
(e) 国際緊急援助
開発途上国を中心とした海外で大規模な災害が発生した場合に,国際緊急援助隊(JDR)の派遣や緊急援助物資の供与など緊急援助活動を行うものを国際緊急援助という。
国際緊急援助隊(JDR)は救助チーム,医療チーム,専門家チーム及び自衛隊の部隊等からなり,被災国の要請,災害の種類・規模等に応じて単独または適宜組み合わせて派遣されている( 表4-4-4 )( 表4-4-5 )。
また,被災者の救援のために,毛布,テント,浄水器,簡易水槽,発電機,医薬品,医療機材などの緊急援助物資を供与している。これらの物資を迅速かつ確実に供与するため,物資の備蓄倉庫を成田,シンガポール,メキシコシティ,ロンドン(英国),ワシントン(米国)に設置している。
平成13年1月に発生したエルサルバドル地震においては,国際緊急援助隊として,医療チームが発災後直ちに派遣されたほか,テント,毛布,簡易水槽,発電機等の物資供与,緊急無償援助等が行われた。
また,同月に発生したインド西部地震の場合は,国際緊急援助隊として医療チーム,自衛隊部隊等が派遣されたほか,緊急援助物資の供与,緊急無償援助等がなされた。