富士山の地下約15kmを震源とする低
周波地震が、平成12年10月から12月にかけて100〜200回観測され、平成13年4月末から5月の初めにかけても多発しました。震源の深さに特段の
変化はなく、また異常な地殻変動が観測されていないことから、火山噴火予知連絡会において、ただちに噴火等活発な火山活動に結びつくものではないとの見方
が示されています。
このような状況を踏まえ、富士山においても、活火山として火山防災対策の重要性が再認識されています。
火山活動に被害を軽減するためには、的確な避難誘導、各種防災活動を行うことが不可欠で
す。また、火山活動を見据えた安全で活力のある地域づくり、火山との共生を図ることが必要です。
これを進める上で、火山防災マップ(火山ハザードマップ)を作成することが有効です。火山防災マップとは、想定される噴火等火山活動により被害の及ぶ範囲
や、避難場所、避難路などの防災情報を示した地図であり、各種防災対策の基礎となるものです。平成12年有珠山噴火の際には、事前に住民や防災機関に火山
防災マップが周知されていたため、住民避難などが円滑に行われるなど有効活用されました。
富士山は国内の他の火山に比べ山体が大きく裾野も広いため、広域的な防災対策が必要で
す。また仮に噴火した場合、規模によっては多大な被害が生じるおそれもあるため、国、地方公共団体ともに十分、防災対策を講じておく必要があります。そこ
で、国と地元の地方公共団体等により「富士山ハザードマップ作成協議会」(のちに「富士山火山防災協議会」に改編)を設立し、協力して火山防災マップを作
成しました。
作成にあたっては、想定すべき噴火等火山活動の考え方や、正しい情報の提供による住民避難などの災害時の的確な対応等各種防災対策への活用、風評被害な
ど無用な混乱の防止、火山との共生の図り方等、さまざまな見地から検討する必要があります。そこで、学識者および行政関係者からなる「富士山ハザードマッ
プ検討委員会」を設置し検討を進めました。
防災マップは平成16年6月に試作版として完成し、協議会に報告しました。さらに防災マップの活用を前提とした広域防災対策の検討も行い、平成17年9
月に協議会に報告しています。
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